突然できたしこり、これって大丈夫?

突然できたしこり、これって大丈夫?

昨日までなかったのに、急に愛犬や愛猫の体に「できもの」ができているのを見つけると、不安になりますよね。特に、元気も食欲も普段通りだと、「様子を見ても大丈夫なのか、それともすぐ病院に連れて行くべきなのか」と悩まれる方も多いと思います。

今回は、突然できた「できもの」について、考えられる原因や対処法をご紹介します。


体表にできる「できもの」の種類

ペットの体表にできる「できもの」は、さまざまな種類があります。代表的なものをいくつかご紹介します。

1. 皮膚の炎症や感染による腫れ

・虫刺されや細菌感染が原因で、一時的に腫れができることがあります。 ・赤みや熱を持っている場合は、炎症を起こしている可能性が高いです。 ・かゆみがあると、ペットが舐めたり引っかいたりすることで悪化することも。

2. 良性腫瘍

・「脂肪腫」や「皮膚組織球腫」など、良性の腫瘍は痛みがなく、ゆっくり成長することが多いです。 ・特に若い犬では、自然に消えていくこともあります。

3. 悪性腫瘍(がん)

・急激に大きくなる、表面がただれている、出血がある場合は注意が必要です。 ・触ると硬く、周囲の組織と癒着して動かない場合、悪性の可能性もあります。

4. 膿瘍(のうよう)

・傷口から細菌が入り、膿がたまって腫れることがあります。 ・強く押すと膿が出ることがあり、放置すると破裂してしまうことも。

5. 嚢胞(のうほう)

・皮脂や老廃物が詰まってできる袋状のしこりです。 ・大きくなると破裂することがあるので、定期的なチェックが必要です。


病院に行くべきタイミング

「できもの」を見つけたら、まず以下のポイントをチェックしてみてください。

急激に大きくなっているか
表面に潰瘍や出血があるか
しこりが硬く、周囲の皮膚と癒着しているか
痛みがあるか(触ると嫌がるか)
かゆみや舐めるしぐさが増えているか
元気や食欲が落ちているか

これらの症状がある場合は、できるだけ早めに動物病院を受診しましょう。

また、たとえ元気や食欲に問題がなくても、しこりが徐々に大きくなっている場合や、原因が分からない場合は、一度診察を受けることをおすすめします。


病院ではどんな検査をするの?

動物病院では、「できもの」の正体を確認するために、以下のような検査を行います。

視診・触診

しこりの大きさや硬さ、場所を確認します。

細胞診検査

細い針を刺して細胞を採取し、顕微鏡で確認します。

生検(病理検査)

組織の一部を採取し、詳しく調べます。

画像診断(X線・超音波検査)

内部の構造を確認し、しこりの広がりを調べます。

これらの検査を組み合わせることで、「できもの」が良性か悪性か、どのような治療が必要かを判断します。


まとめ

突然できた「できもの」は、単なる炎症や良性腫瘍の場合もあれば、悪性腫瘍の可能性もあります。

愛犬や愛猫の健康を守るために、

できものの特徴をよく観察する
気になる場合は早めに病院で診てもらう

この2つを心がけましょう。

「様子を見るべきか、病院に行くべきか迷っている」という場合は、遠慮なくご相談ください。早期発見・早期治療が、ペットの健康を守るカギになります!

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